更新日 2026年11月3日
最新の有価証券報告書で、SSBJ基準(日本のサステナビリティ開示の基準)に触れた上場企業は4,316社中110社でした。準拠したのはキリンとみずほの2社です。SSBJに寄せた会社でも、気候が会社のお金に与える影響を金額で書いたのは16社にとどまります。
SSBJへの寄せ方は、5つの段階に分かれます。準拠と一部の適用を合わせても5社で、110社の半分以上は言葉が出てくるだけです。
| 段階 | 社数 | どう書いているか |
|---|---|---|
| 準拠 | 2 | 「SSBJ基準に準拠して作成」と表明 |
| 一部を適用 | 3 | 使ったうえで「すべての定めには準拠していない」と断る |
| 参考にした | 26 | SSBJを「参考に」「踏まえ」「参照し」て開示 |
| 準備中 | 20 | SSBJへの対応を準備・検討していると書く |
| 触れただけ | 59 | SSBJの名前は出るが、自社との関係は書かない |
110社の欄で、SSBJ基準が求める主な項目のうちいちばん多いのはシナリオ分析の84社で、いちばん少ないのは財務への影響の金額の16社です。
| 項目 | 書いた会社 |
|---|---|
| シナリオ分析(気温の道筋を置いて耐えられるかを見る) | 84社 |
| 時間軸(短期・中期・長期が何年か) | 52社 |
| Scope3の数字 | 32社 |
| 第三者保証・検証 | 31社 |
| 役員報酬との連動 | 28社 |
| 産業別の指標 | 25社 |
| 移行計画 | 22社 |
| 財務への影響を金額で | 16社 |
| 社内炭素価格 | 14社 |
SSBJ基準の中心は、気候が売上・費用・資産に与える影響を示すことです。初年度は数字の代わりに言葉で書く道もあります。ただ、金額で書いた16社がいる以上、言葉だけの開示は読み手から比べられます。
SSBJに触れた110社を売上の順位で分けると、上位100社は18社だけでした。大きな会社ほど、有報ではまだ準備の話をしていません。
| 売上の順位 | SSBJに触れた会社 |
|---|---|
| 1〜100位 | 18社 |
| 101〜300位 | 17社 |
| 301〜1,000位 | 42社 |
| 1,001位〜 | 33社 |
義務が先に来るのは時価総額の大きい会社です。それでも義務のない中堅・小型の会社が、先に名前を出しています。売上約181億円の日本高純度化学は、SSBJと化学製品の産業別ガイダンスに寄せた欄を作りました。
段階ごとに目立つ会社を、良いところと物足りないところに分けて読みました。
準拠(2社) みずほFG、キリンHD
一部を適用(3社) 三菱UFJFG、日本航空、イビデン
参考にした(26社) キヤノン、富士通、大塚HD、ジェイテクト、電通グループ、荏原製作所、キッコーマン、NOK、住友理工、カナデビア、熊谷組、アマダ、PHCHD、アンドエスティHD、スクウェア・エニックス・HD、美津濃、エイベックス、ジョイフル本田、オリエンタル白石、フィデアHD、ユキグニファクトリー、日本高純度化学、アドバンスクリエイト、資生堂、ラウンドワン、イーレックス
準備中(20社) 三菱商事、KDDI、オリックス、楽天グループ、東邦HD、良品計画、大和証券グループ本社、高砂熱学工業、栗田工業、丸井グループ、ZOZO、理研ビタミン、コーエーテクモHD、応用地質、ハーモニック・ドライブ・システムズ、ヒガシHD、日東ベスト、サンメッセ、住石HD、フーディソン
触れただけ(59社) ENEOSHD、日本郵政、住友商事、日本たばこ産業、双日、コスモエネルギーHD、大林組、パン・パシフィック・インターナショナルHD、東海旅客鉄道、ミネベアミツミ、SGHD、住友ゴム工業、川崎汽船、博報堂DYHD、三和HD、ふくおかFG、SCREENHD、フジ・メディア・HD、しずおかFG、BIPROGY、髙島屋、三協立山、テレビ朝日HD、リコーリース、第一ライフグループ、マルイチ産商、群馬銀行、九州FG、山口FG、第四北越FG、オリエントコーポレーション、商工組合中央金庫、文化シヤッター、サワイグループHD、TSIHD、乃村工藝社、ユニソルHD、メイテックグループHD、フォスター電機、ジャパンディスプレイ、栗本鐵工所、正栄食品工業、ノーリツ鋼機、ユー・エス・エス、JUKI、大本組、IDEC、千葉興業銀行、宮地エンジニアリンググループ、TBK、サックスバーHD、大栄不動産、ビーイングHD、プロネクサス、TAKARA&COMPANY、エスイー、サン・ライフホールディング、JBイレブン、コレックHD