更新日 2026年11月3日
有価証券報告書のサステナビリティの欄でデータセンターに触れた会社は、1年前の127社から154社に増えました。伸びたのは情報・通信業と電気機器で、電気機器は8社から17社になっています。省エネ法がデータセンターの効率の物差しにしているPUE(施設全体の電気をIT機器の電気で割った値)を書いた会社は、2社だけでした。
新たに触れたのは31社で、書かなくなった会社も4社あります。31社のうち、情報・通信業が13社、電気機器が9社です。情報・通信業は71社から82社になり、全体の半分を占め続けています。
電気機器の会社は、データセンターを自社の設備ではなく、製品の売り先として書いています。パナソニック ホールディングスは成長分野としてデータセンターに力を入れると書き、電力の供給や冷却の効率を上げる製品を挙げました。アドバンテストは、AIサーバーやデータセンター向けの半導体が使う電力量に社会の目が集まっているとしています。電力会社では北海道電力が、半導体工場や大型データセンターの立地の計画で、道内の電力需要が大きく増える見込みを機会に挙げました。
| データセンターと合わせて書いた中身 | 1年前 | 今 |
|---|---|---|
| 需要や市場の拡大 | 55社 | 73社 |
| 災害と事業の継続 | 60社 | 69社 |
| 再エネの電気 | 49社 | 59社 |
| 冷却・空調 | 30社 | 40社 |
| 電力の使用量 | 28社 | 34社 |
| 立地 | 9社 | 8社 |
自社でデータセンターを動かす会社は、電気の使い方を自分の設備の話として書きます。LINEヤフーは、グループの電力使用量の大部分をデータセンターが占めると書き、水を多く使わない空冷の設備への入れ替えも挙げています。
データセンター業は2022年4月に省エネ法のベンチマーク制度の対象になり、2030年度に事業者平均のPUEを1.4以下に下げるよう努めることになりました。2026年4月からは、データセンターを運営したり借りたりして事業をする特定事業者が、中長期計画書に目標とデータセンターごとの方針など3つの書類を添えます。資源エネルギー庁は2025年6月、2029年度以降の新設に稼働2年後のPUE1.3以下を求める案も示しています。
有報にPUEの値を載せたのは、平均1.35のLINEヤフーと、2030年度まで1.4以下を続ける目標を掲げるインターネットイニシアティブ(IIJ)です。
データセンターに触れる会社は増えましたが、書かれているのは需要や再エネ、災害への備えが中心で、効率を数字で示した会社は154社のうち2社です。省エネ法では、2027年7月末に出す計画書からデータセンターごとの方針を添えることになり、その対象には借りて使う会社も入ります。