更新日 2026年11月3日

海外の動き|2026年11月号

GHGプロトコルがScope1〜3の新基準案を2027年に公開へ Scope2は2つの算定方法を検討

温室効果ガスの数え方の世界標準をつくるGHGプロトコルが、Scope1〜3をまとめた新しい基準案の意見募集を2027年4〜6月に行うと示しました。ISOと共同の企業向け基準で、完成は2028年10〜12月の予定です。再エネの証書でScope2を減らしている会社にとっては、離れた地域の証書で減らし続けられるかが決まる見直しになります。

今月の動き2027年GHGプロトコル新基準案の公開

Scope2は2つの方法を並べる案

方法1方法2
中身使った電気と再エネを1時間ごとに合わせる。同じ送電網から届き、新しくできた発電所であることも求める2015年の今のルールのまま
9月の会合で出た方向使うのが望ましい。期限の後は、質のよいデータがあれば使う期限までは使ってよい

今のルールでは、自社の拠点とつながっていない送電網の再エネでも、証書を買えば削減として数えられます。方法2を使える期限の日付はまだ決まっておらず、どちらを使ったかは開示が必要になる方向です。2つをどう並べて示すかは、別の単位にするか、どちらもCO2のトンで示すかで候補が分かれ、方法2から方法1へ段階的に移る案も出ています。

1時間単位か1年単位かで割れた意見

Scope2の見直しの意見募集は、2025年10月20日から2026年1月31日まで行われました。1時間ごとに合わせ、同じ送電網の新しい発電所を求めるほうが、再エネの足りない地域に需要が向き、電力の脱炭素が進むという意見があります。反対に、1年単位で合わせて広い地域の証書を認めるほうが、参入しやすく、証書の大きな市場に資金が流れるという意見も寄せられました。

これとは別に、市場で調達した分の排出量、削減への効果、温室効果ガス以外の指標を、それぞれ別の表で示す枠組みも検討されています。排出量の表に入らない調達は、削減への効果の表などに書ける方向です。

証書は送電網と時間で見直しを

方法1が求められると、離れた地域の証書だけではScope2を減らせなくなります。証書で再エネを調達している会社には、電気の使用を1時間ごとに把握できるかと、証書の発電所がどの送電網にあるかが問われます。2027年4〜6月の案でいちばん大事なのは、方法2を使える期限の日付です。

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