更新日 2026年10月31日

海外の動き|2026年10月号

ISSBが自然関連の開示案を公表 TNFDを土台に、意見募集は2027年2月19日まで

ISSBは2026年10月22日、自然に関する開示の案を公表しました。TNFDの提言を土台に、仕入れ先も含めた拠点の場所と、そこの自然の状態まで書かせる案です。

今月の動き2/19まで2027年、自然の開示の意見募集

拠点の場所から資産の額まで

案の名前は「実務記述書第1号 自然関連の開示」で、意見の募集は2027年2月19日までです。今の基準には、自然に絞った決まりはありませんでした。案は、次のことを加えます。

場所仕入れ先も含めた拠点の場所と、そこの自然の状態
対応と計画自然のリスクと機会への対応
シナリオ分析自然の変化に、事業が持ちこたえられるか
資産の額と割合自然のリスクにさらされる資産や事業の額と割合
目標自然に関する目標ごとの、対象と場所
IFRS財団の案の要約(2026年10月)から

いちばん大きいのは「場所」です。排出量を会社全体で足し上げる気候の開示と違って、どの拠点がどんな川や森のそばにあるかが問われます。

実務記述書で出し、TNFDを土台にする

実務記述書は、使わなくても「ISSB基準に従っている」と言えます。取り入れるか、いつ義務にするかは、各国が決めます。

案はTNFDの提言と指標を土台にしており、ISSBは、TNFDに沿った開示を続けることが案への準備になると書いています。

TNFDへの言及は売上順位で偏らず

TCFD(気候)225
生物多様性・自然資本143
TNFD73
売上上位300社の有価証券報告書のサステナビリティの欄で、その言葉に触れている会社の数。直近の決算期

TNFDに触れている会社は73社(24%)で、TCFDの3分の1ほどです。売上の順位で100社ずつに分けても、23社、26社、24社と偏りはありません。

ネイチャーポジティブ調査は3年連続で増額

件名に「生物多様性」「ネイチャー」「自然資本」を含む国の契約は、2024年度から2026年度8月までで113件です。開示や金融に近いのは、次の3つです。

仕事2024年度2025年度2026年度
金融機関向けの自然資本の分析支援(環境省)三菱総研三菱総研みずほ銀行
ネイチャーポジティブ経済の調査(環境省)デロイト トーマツデロイト トーマツデロイト トーマツ
自然資本の生産への寄与の試算(内閣府)日本アプライドリサーチ研究所日本アプライドリサーチ研究所みずほ銀行

自然の損失を止めて回復に向かわせる、ネイチャーポジティブ経済の調査は、2026年度が2,374万円でした。

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