更新日 2026年10月31日
CO2排出量の算定ソフトを売るアスエネは7月23日、135億円の調達と英国2degreesの買収を同時に発表しました。その後の2か月で、宝印刷との提携とTBMの顧客の引き継ぎが続いています。
135億円これまでの調達の合計は250億円
今回はシリーズDで、BlackRockとTemasekが共同でつくった脱炭素の投資会社、Decarbonization Partnersが中心になりました。使い道の先頭には、買収による事業の拡大と、AIと製品の開発が来ています。
買ったのは、英国オックスフォードの2degrees社です。製造業の取引先のCO2を集めて見える化するサービス「Secaro」を運営しています。取得の額は、今後の業績に応じて払う分を含めて最大60億円です。
Secaroには、90か国以上の製造業の取引先8,000社超が参加しています。利用する会社には、トヨタ、ホンダ、GM、ユニリーバなどがあります。
| 発表日 | 会社 | 動き |
|---|---|---|
| 7月23日 | アスエネ | 135億円を調達、英国の2degrees社を買収 |
| 9月3日 | アスエネ | 開示書類の印刷を手がける宝印刷と業務提携 |
| 9月11日 | Greenly(仏) | 同業のNormative(スウェーデン)の買収を発表 |
| 9月16日 | アスエネ | TBMの算定サービス「ScopeX」の顧客を、買収で引き継ぐ |
アスエネにとって、ScopeXの顧客の引き継ぎは9件目の買収です。
各社が足しているのは、SSBJ基準による開示の支援と、CBAM(EUに輸入する製品のCO2に費用をかける仕組み)をはじめとするEUの製品の規制への対応です。
| 会社 | 足したサービス |
|---|---|
| アスエネ | 宝印刷の開示システムとデータをつなぐ(9月) CBAMの情報をまとめて管理(9月) |
| Booost | 出資を受けたプロネクサスと、開示システムを共同開発(3月から) CBAMなどEUの製品の規制にまとめて対応(10月) |
アスエネもBooostも、上場企業の開示書類を手がける印刷会社と組みました。プロネクサスは、約2,200社の上場企業を含む取引先を持っています。印刷会社の顧客に、排出量のデータごと開示の仕組みを売る形です。
日本CFO協会とBooostの調査では、SSBJ基準による開示を始める時期を決めていない会社が約半数でした。