更新日 2026年11月6日
改正物流効率化法でCLO(物流統括管理者)を置く義務がある荷主は、8月27日時点で重複を除いて2,142社でした。10月の民間調査では、回答した特定荷主の67.3%がすでにCLOを選んでいます。ただ、物流改革の成果を数字で確かめている会社は11.9%にとどまります。
国が「特定荷主」に指定したのは年9万トン以上の貨物を扱う荷主で、荷物を送り出す発荷主と、仕入れた荷物を受け取る着荷主の件数はほぼ同じでした。両方に当たる会社を1社と数えた数は、国が事前に見込んだ3,200社程度を下回ります。
| 指定の区分 | 件数 |
|---|---|
| 発荷主(第1種) | 1,792 |
| 着荷主(第2種) | 1,446 |
| 連鎖化事業者(コンビニなどのチェーン本部) | 19 |
| 重複を除いた会社の数 | 2,142社 |
CLOを置く義務があるのは特定荷主と連鎖化事業者で、事業の重要な決定に加わる役員などの経営幹部から1名を選びます。選ばなければ100万円以下の罰金の対象になります。
その分、「選任予定」は45.5%から9.9%に減りました。選任済みと予定を合わせると、2月も10月も77%前後で変わりません。調査はトラック予約など物流システムを手がけるHacobuが行い、自社が特定荷主に当たると答えた人に聞きました。
最も多いのは、もともと物流を見ていた部門長をそのままCLOにした会社でした。調達・生産・販売をまたいで物流を動かせる全社横断部門の役員は、5人に1人にとどまります。
物流改革の進み具合は、法令対応、現状把握やデータ集め、戦略づくりのどれかの段階にいる会社が大半でした。施策の成果を数字で確かめているのは11.9%、全社で確かめている会社は5.9%です。
次の半年で最も力を入れる分野は、法令への確実な対応が28.7%で、データ・IT・AIの基盤づくりとデータによる現状把握を合わせた27.7%とほぼ並びます。山場は2027年7月末の初めての定期報告で、荷待ちや荷役の時間がどう変わったかを国に示すことになります。
2027年7月の定期報告までに、特定荷主は拠点ごとの荷待ち・荷役の時間や積載効率を集め、施策の前後を比べる作業に入ります。成果を数字で確かめていない会社が大半ですから、まず測る仕組みをつくるところから始まります。倉庫や輸送の現場で時刻を記録し、トラック予約や輸配送管理のシステムからデータを集めて改善を回してきた人なら、物流部門の出身でも、SCMのデータ分析の経験者でも通用します。